社会医療法人豊生会 東苗穂病院 様

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毎月10日間の持ち帰り残業。「売れない作家」のような机で格闘したアナログ運用の限界
── エピタルHRを導入される前のシフト作成業務は、どのような状況だったのでしょうか。
具体的な作成の流れや、その際にお感じになっていた課題について教えてください。
安彩看護師長 完全なアナログ方式で運用していました。
毎月10~15日までの間に、勤務希望をナースステーションに置いたノートに手書きで記入してもらって収集していました。
15日頃に希望を締め切ると、そこから各病棟の師長が作成に入り、22日頃までに第1案を作成し、
25日までには最終版を公開するというスケジュールで動いていました。
しかし、その作成作業は大変過酷なものでした。
考慮すべき要素が多く、夜勤の組み合わせを作り、その上で日勤や休日のバランスを整えていく作業は、手作業では限界がありました。
そのため、勤務表作成期間中の師長たちは、休日や時間外に自宅へ勤務表を持ち帰って作成せざるを得ない状況が常態化していました。
月の半分は勤務表のことが頭から離れず、自分の休みの日であっても「今日は1日勤務表を作る日だ」と、
プライベートな時間を削りながら自宅で作業に向かっていたのです。
──自宅での作業はどのような様子だったのでしょうか。
安彩看護師長 本当に気合を入れて、「今日は補助者の勤務表が出来上がるまで絶対に家から出ない」と
自分に約束しないと終わらないくらいでした。
手で数えながらシフトを組むため、消しゴムで何度も消しては書き直す作業の連続です。
当時の私の自宅の机は、勤務希望のノートや下書きの勤務表、鉛筆、そして大量の消しゴムのカスで散乱していて、
周囲からはよく「まるで売れない作家の部屋のようになっているね」と言われていたほどです。
また、手作業ゆえに集計ミスや転記ミスも避けられませんでした。
完成したと思って電子カルテに入力してみたら夜勤の人数が1人足りなかったり、
スタッフから「希望が1日ずれている」と指摘されて再度やり直したりと、作成後の修正作業にも大変な手間がかかっていたのです。
管理者に時間外手当が出ない中で、目に見えない多大な時間外労働が発生しており、
精神的にも肉体的にも非常に大きな負担となっていました。
他社システムでは対応できなかった、医療現場特有の複雑な条件
──別のシステムを検討されたことはありましたか。
蛯名尚子看護部長(以下、蛯名様): 10年近く前から、勤務表ソフトを導入したいと考えていました。
かつて他社製品を試験的に導入したこともありましたし、
今回エピタルHRを導入する直前にも、別の2社のシステムを試用した経緯があります。
しかし、他社システムは、医療現場の特性に精通しておらず、うまくいきませんでした。
たとえば、看護協会の指針上「月に1回は土日の休みが必要」と伝えてもシステム側が処理できず、
特定の人だけが土日休みなしになってしまったり、あり得ないような12日連続勤務のシフトが作成されたりしました。

エピタルHRとの出会い。言葉にしなくても伝わる「医療現場への深い理解」
──そうした挫折を経て、最終的にエピタルHRの導入を決断された最大の理由は何だったのでしょうか。
蛯名様 初回の打ち合わせで受けた印象が最大の決め手でした。
他社ではいくら説明しても伝わらなかった「上級者と初心者のバランス」「リーダーの配置」「連続勤務の制限」といった
医療現場ならではの細かいニュアンスを、エピグノはこちらが細かく説明しなくても深く理解してくれていました。
エピタルHRは最初から医療特化のシステムであるため、私たちの働き方に即した条件設定がスムーズにできました。
「ここなら現場で使える」と感じたのが、第一印象でした。
また、機能面だけでなくサポート体制の素晴らしさも大きな決め手でした。
定例会議を設けていただき、現場の課題や疑問点、さらには「こんな機能があったらいいのに」という要望を直接伝えることができました。
現場を理解した担当者とのコミュニケーションだったため話が早く、要望が機能改善として反映された点は、とても心強く感じました。
作成時間は約10日から1〜2日へ。長年の課題だった「持ち帰り残業ゼロ」を達成
──実際にエピタルHRを導入されて、勤務表作成の時間はどのように変化しましたか。
小南ひかる看護師長 劇的な変化がありました。
以前は勤務表作成に集中するため、一般病棟から離れた別室にこもり、
「極力呼び出さないでほしい」と周囲にお願いしてまで作業に没頭していました。それでも終わらず、自宅に持ち帰って作成していました。
しかし導入後は、トータルで見て1〜2日程度の作業で勤務表が完成するようになりました。
何より大きいのは、持ち帰り残業がゼロになったことです。
これまでは「休みなのに家で勤務表を作らなければならない」というストレスが常にありましたが、
その重圧から完全に解放されて、しっかり休めるようになりました。
「家に帰ってから勤務表を作らなくていいんだ 」と思えるようになったことは、管理者にとって計り知れない恩恵です。
──エピタルHRのAIを使った自動作成機能について、現場での評価はいかがでしょうか。
石橋真由美護師長 本当に助かっています。
ゼロから自分の頭で組み合わせを考える必要がなくなり、1回ボタンを押すだけで大枠の叩き台を作ってくれるため、
作業負担が大幅に軽減されました。
また、以前は手作業で夜勤の回数や日勤の人数を数えていたためカウントミスが頻発していましたが、
今は集計欄で横と下の数字が自動で可視化されます。
精度の高い勤務表を安定して作成できるようになりました。
スタッフごとのNG設定機能や、特定の日を固定して他を自動調整する機能など、
手作業の時には到底不可能だったことがシステム上で簡単にできるため、今や手放せない必須の機能となっています。

AIを使ったシステムによる客観性がもたらしたスタッフの納得感と公平性
──シフト作成の効率化以外に、スタッフの皆様からの反応や変化はありましたか。
蛯名様 興味深い副次的効果がありました。
以前は、完成した勤務表に対してスタッフから「連休にならないのか」「このシフトはひどい」といった不満や苦情が
直接、私たち管理者に向かってきていました。
私達としては一生懸命作ったのにバッシングを受けることもあり、つらい部分がありました。
現在は、勤務表に対してスタッフから不満が出そうになっても、「これはAIが考えて作ったものだから」という事実が加わることで、
「AIが作ったなら仕方ないよね」という納得感が生まれました。
不満が管理者個人へ集中しにくくなったことでストレスが緩和され、心理的な安全性が非常に高まりました。
また、スタッフ各自がオンラインで自分のシフトを直接確認できるようになった点も好評です。
これまでは紙の勤務表を写真に撮って確認していましたが、今は最新の正しい情報を各自のスマートフォンなどで確認でき、
休みの希望もシステムへ直接入力できるようになったため、情報の透明性と利便性が大きく向上しています。
現場への回帰。システム化によって生まれた時間で本来のマネジメントを
──勤務表作成にかかっていた膨大な時間が削減されたことで、その空いた時間はどのように活用されていますか。
松本智恵看護師長 これまでは勤務表作成の時期になると、どうしても机に向かっている時間が長くなり、
病棟に顔を出せないことが多々ありました。しかし今は、確実に現場に行く時間が増えています。
空いた時間を使って病棟を巡回し、スタッフと面談をして直接声を聞いたり、
現場でのスタッフの様子や患者さんの状態を把握する時間が増えました。
本来、管理者が行うべき現場のマネジメント業務にしっかりと時間を割けるようになったことは、
システム導入がもたらした最大の成果の一つだと感じています。

今後の展望。さらなるDXによって病院の課題解決を目指す
──最後に、今後の病院としての展望や、エピタルHRに期待することがあれば教えてください。
蛯名様 今後、もっとDX化や働き方改革を推進していきたいです。
例えば、勤務表だけでなく「看護師の業務分担表」もシステム化していきたいと考えています。
現在は、患者さんの入浴スケジュールを組む際も、透析の有無や退院予定、車椅子対応などを考慮しながら、
Excel上でパズルのように調整しています。 これを現場の主任クラスが日々行っているため、残業の大きな要因になっています。
エピタルHRのようにAIを活用し、スタッフの業務分担表作成まで効率化できれば、病院全体のDX化と働き方改革がさらに進むと思います。
──嬉しいお言葉をありがとうございます。
エピグノとしても勤務表作成だけにとどまらず、
病院が抱えるさまざまな業務課題の解決に貢献できるよう、新たな価値提供を模索しています。
今後もエピタルHRの精度や使いやすさをさらに高めるとともに、
現場の皆さまの声を取り入れながら、より幅広い業務を支援できるシステム・サービスへと進化を続けてまいります。
貴重なお話をありがとうございました。
引き続き、皆さまのお声に耳を傾けて、より使いやすいシステムへと進化させてまいります。


