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課題

シフト作成

病床数

200床~399床

従業員数

200名~399名

地域

機関

病院

多様な働き方に対応するなかで見えてきた、手作業によるシフト作成の限界

──導入前、シフト作成業務においてどのような課題を抱えていましたか。
久原優子看護部長(以下、久原様) 当院では変則2交代制を採用しており、日勤に加えて、2交代と3交代を選択できる点が大きな特徴です。
加えて、遅出・早出、育休明けの時短勤務、復職支援に伴うきめ細かな対応など、多様な働き方を取り入れています。
その分、シフトの組み合わせは非常に複雑になっていました。
すべてのスタッフの勤務希望を踏まえながら、公正な勤務表を作成することは容易ではありませんでした。

田島三友紀科長(以下、田島様) 毎月15日に希望を締め切り、25日までに勤務表を完成させる運用でしたが、手作業での作成が大きな負担になっていました。
スタッフがアプリに入力した希望をいったん紙に印刷し、鉛筆と消しゴムでパズルを組むように勤務表を手書きで作成したうえで、再び画面に入力していたのです。
勤務時間内にまとまって取り組む時間を確保しにくく、結果として業務時間外に作成せざるを得ない場面も少なくありませんでした。

──手作業でのシフト作成において、具体的にどのような問題が生じていたのでしょうか。

村社真紀科長(以下、村社様) 大きかったのは、各時間帯に必要な人数を満たしているか、何度も手で数え直さなければならなかったことです。
夜勤者数などを繰り返し確認しながら調整し、1か所でもずれると、また鉛筆で修正する作業に戻ります。
入力時にミスがあれば、全体を見直さなければなりません。

田島様 スタッフごとの組み合わせや経験年数など、細かな条件まで考慮する必要があり、すべてを手作業で調整することには限界を感じていました。
休みの希望が重なって人員が不足する日は、私から直接スタッフに調整をお願いしたり、研修担当者に相談して予定を変更してもらったりする
こともありました。
勤務表を作るだけでなく、その前後の個別調整にも相当な手間がかかっていたと思います。
シフト作成に丸一日かかることもありました。

──シフト作成にかかる負担は、管理者にどのような影響を与えていましたか。

田島様 懸念していたのは、スタッフに「科長は大変そうだ」という印象を与えてしまうことでした。
一般スタッフのときとは異なり、管理者は全体を見ながら指示を出し、数値管理も担います。
もともと業務量が多いなかに、手作業で作成に多くの時間を要するシフト作成業務まで重なる。
そうすると、どうしても常に忙しそうな姿が表に出てしまいます。
本来は、管理者として前向きに仕事へ向き合う姿勢を示したいところです。
しかし実際には、業務負担の重さがネガティブな印象につながっていたのではないかと感じていました。

DX推進に向けたシステム選定と、運用定着を支える手厚いサポート体制

──エピタルHRの導入に至った背景と、複数あるシステムのなかから選定した決め手をお聞かせください。


久原様 導入の背景には、国が進めるDX化の流れと、公正な勤務表を作成したいという当院の考えがありました。
当院にはDXを前向きに受け止める風土があり、診療報酬の加算や補助金制度の対象になる点も後押しとなりました。
加えて、多様化するスタッフの勤務希望に対応しながら、システムによって公正なシフト管理を実現したいという目的も明確でした。

村社様 最大の決め手は、様式9との連携機能の精度でした。
導入前には複数のシステムを各部署で試験的に運用し、比較検討を重ねました。
そのなかでエピタルHRは、委員会活動などの時間を様式9へ正確に反映できる仕組みが整っており、他社のシステムと比べても高く評価できました。

──新しいシステムの導入にあたり、操作方法の習得や定着に向けた支援体制はいかがでしたか。

村社様 支援体制が非常に手厚く、安心して運用を始められました。事前には詳細なマニュアルが共有され、定期的なオンラインミーティングの場も設けられていたため、疑問点をひとつずつ解消しながら導入を進めることができました。

また、メッセージアプリを活用した相談窓口も大きな支えでした。
シフト作成の業務は夕方から夜間にかけて行うことが多く、作業中に疑問が生じても、その場で確認できないのではないかという懸念がありました。
実際には、専用の連絡先をつうじて時間を問わず相談できる体制が整っており、不明点をその都度解消しながら、無理なく操作に慣れていきました。

シフト作成時間を2〜3時間に短縮し、システム化による公正な運用を実現

──システム導入により、シフト作成の手順や所要時間はどのように変化しましたか。

田島様 大きく変わったのは、場所を選ばずにシフトを作成できるようになった点です。
導入前は紙の資料を持ち帰り、業務時間外に手作業で作成していました。
現在は、業務時間内の空き時間にシステム上でベースを作り、最後に微調整を加える流れです。
最適化機能で出力されるシフトの精度も高く、8割ほどは修正の必要がありません。
その結果、実際の作成時間は2〜3時間程度まで大きく短縮されました。

──スタッフからの勤務希望の提出方法や、シフトの公正性についてはどのような効果がありましたか。

田島様 スマートフォンからいつでも希望休を入力できるようになり、締切後の提出を防ぎやすくなりました。
以前は院内の電子カルテから入力する仕組みだったため、休日だったことを理由に、締切後に申請が出されることも少なくありませんでした。
現在は締切日を明確に運用できており、管理者の負担軽減にもつながっています。
加えて、手作業では見えにくかった調整の根拠が可視化されたことで不公正感も和らぎ、スタッフから不満の声が上がることは目に見えて減りました。
客観的なシステムを用いて作成していることが伝わることで、シフトに対する納得感も高まっていると感じます。

──人員配置のバランス調整や確認作業において、管理者の負担はどのように軽減されましたか。

田島様 システム上で人員の過不足をひと目で把握できるようになり、目視確認や計算の手間がなくなりました。
不足している箇所は赤字で表示されるため、エラーにもすぐ気づけます。
リーダーや夜勤者、遅出といった細かな配置条件まで自動で判定されるので、何度も人数を数え直す必要もありません。
作業負担だけでなく、精神的な負担の軽減にもつながっています。

創出された時間を患者対応へ。管理者の余裕が現場にもたらす変化

──システム導入によって創出された時間は、今後どのような業務に充てていきたいとお考えでしょうか。

久原様 科長には、患者さんのベッドサイドを訪れ、直接対話する「ラウンド」の時間に充ててほしいと考えています。

患者さんのなかには、一般のスタッフには話しにくい内容でも、科長という立場だからこそ打ち明けられる方が少なくありません。
話題は、病院に対する評価やスタッフへの意見やご自身の病状への不安、医師に関することなどさまざまです。
これまでは日々の煩雑な業務に追われ、病室を回る時間を十分に確保できませんでした。
業務負担の軽減によって生まれたゆとりを活かし、患者さんにより深く寄り添える体制を強めていきたいと思います。

田島様 まずは、業務時間外はしっかりと休む時間にあて、心身に余裕を持った状態で患者さんと向き合える環境を整えたいと考えています。
以前は業務時間外にシフトを作成しており、疲れが取れないまま新しい週を迎えることも珍しくありませんでした。
管理者が落ち着いた状態で業務に臨むことは、現場全体の雰囲気にもよい影響を与える重要な要素です。
こうした心のゆとりを活かし、今後は患者さんへのケアの質をさらに高めていきたいと考えています。

──エピタルHRはどのような課題を抱える医療機関にお勧めできるとお考えでしょうか。

久原様 様式9の作成に多くの時間を要し、大きな負担を抱えている病院には、特にお勧めできます。
当院では専任の秘書が計算作業を担っていますが、多くの病院では、看護部長が本来の管理業務と並行して手作業で作成していると聞いています。
自動連動機能によって正確なデータを出力できるシステムがあれば、書類作成に追われる管理者の負担を大きく減らせるはずです。

田島様 現場の管理者が通常業務に加え、時間外までシフト作成に追われている医療機関には、導入をお勧めしたいです。
以前はシフト作成に多くの時間を取られ、業務の切り替えができないまま、心身を十分に休められない状態が続いていました。
さらに、常に余裕のない管理者の姿は、スタッフに「科長は大変そうだから、なりたくない」という印象を与えかねません。
システム化によって業務負担が大幅に軽減された今は、仕事と休息のメリハリが生まれ、時間にも気持ちにもゆとりができました。
その変化は、患者さんに寄り添う姿勢にもあらわれています。
現場の管理者にかかる重圧を和らげるうえで、非常に効果的なシステムだと感じています。